ひとり知財サポート実績と活動内容

 

■2024年2月5日:「あるべき知的財産経営とは何かを議論する 

   「知的財産経営」という言葉がよく使用されますが、そもそも「知的財産経営」とは何か。モノづくり企業にとって知的財産経営とはどこを目指すべきなのか。BtoC企業にとってはブランドが重要であり、そのブランドと商品価値を重視して立体商標を取得するなど、特許とともに商標を重視する戦略をとる企業があります。一方でBtoB企業では特許のウェイトが大きく、知的財産経営とは特許を重視する経営ともいえます。しかし、技術力をブランド化し成功を収めているBtoB企業もあり、むしろBtoB企業こそがブランドを重視すべきとの考え方もあります。そのような中、斬新なデザインの製品が市場を席巻し、画面デザインが有する機能を意匠権で保護する等、近年では意匠権の重要性も高まってきています。

 時代は大きく変わり、マーケティング部門と知財部門は強力な連携が求められ、モノづくり企業が目指すべき「知的財産経営」というものは変わってきているのかもしれません。

 今回は、現代のモノづくり企業に求められる「知的財産経営」とは何かについて、会員同士で議論しました。

 

■2023年10月3日:「生成系AIの進化が近未来の知財業務をどう変えるか 

   近年、生成系AI技術の急速な進化は、さまざまな産業分野に革命的な影響をもたらしています。特に知的財産業務においては、その影響が無視できないものとなっています。出願書類の下書きや特許情報の検索、文献レビューなど、従来の定型的繰り返し業務の多くはAIによって高速化・効率化される可能性があります。これにより、知財担当者はより戦略的な業務にシフトすることが求められるでしょう。

 生成系AIは、ひとり知財にとって強力な武器となりえる一方で、知的財産部門にとっては効率化による安易な要員削減によって知財業務ノウハウの空洞化が生じ、企業の競争力を欠損させる可能性さえありえます。

 今回のひとり知財サポートでは、まず冷静かつ客観的に生成系AIと知財活用の可能性について現状を分析した上で、近未来の知財業務がどうなるか、どうしていくべきかを会員間でディスカッションをしました。

 

■2023年8月1日:「中小企業の知財活動紹介 

   知泉会所属の会員より、地方中小企業のリアルな実態、その中でいかにして少人数で知財活動を強化してきたかをお話頂き、皆でディスカッションしました。

 

■2023年6月13日:「ワイガヤでお悩み解決相談会」(第3回)

   今回のワイガヤは、予算管理、経費削減、実施報奨制度、事務所対応、外国出願、契約関連について話し合いました。

 

■2023年2月14日:テキストマイニングツールの使い方」

特別ゲスト:酒井 美里 様(スマートワークス株式会社 代表)

   今回のひとり知財サポートでは、無料のテキストマイニングツールの使い方を学びました。。だれでも簡単に試せる「AIテキストマイニング」と、凝ったことができる「KH Coder」の2種類をご紹介いただきました。

 講師には、検索実務の第一人者でいらっしゃるスマートワークスの酒井先生をお招きし、知財ならではの使い方・勘所・コツも、ご紹介いただきました。

 

■2022年12月6日:「ワイガヤでお悩み解決相談会」(第2回)

   今回は、発明アイデア発掘、権利更新の基準について話し合いました。

 

■2022年9月20日:「ワイガヤでお悩み解決相談会

   今回初めての企画として、会員同士での“お悩み解決相談会”を開催しました。

 一人知財をはじめ少人数の知財では、日々の業務で、どうしたら良いかわからないこと、悩んでいることが多々あるとおもいます。

 「他社の知財部はどう考えているの?」「実際どうやっているの?」対特許庁、対特許事務所、対社内各部署・経営陣、対発明者・・・。さまざまな課題・・・。今、まさに悩んでいることから、日々の業務の中でのちょっとした疑問まで、みんなで持ち寄って、ざっくばらんにシェアする。ワイワイガヤガヤと話すことを通じて、解決の糸口をみつけるヒントが得られるかもしれません。

 「自分のところのやり方はこれでいいのか?」という課題の提供、あるいは「こんな方法でうまくいっている」といった自社事例の提供を、会員同士で気楽に話できる場ということで開催しました。

 

■2022年6月7日:「特許庁ステータスレポートを読んでみよう

  「特許庁ステータスレポート2022」が3月末に発行されました。コロナ禍の影響や意匠法、特許法の改正などさまざまな変化のあったこの数年でした。最新の統計データを見ながら、最近のマクロおよびミクロな傾向について皆で語り合いました。数字だけでは把握できない事象についてもお互いの情報を持ち寄って語り合う情報交換の場となりました。

  

■2022年4月12日:「ディスカッションを通じて特許情報の活かし方を考えてみる

特別ゲスト: 野崎 篤志 様

 (株式会社イーパテント代表取締役社長 / 知財情報コンサルタント) 

  今回の「ひとり知財サポート」は、特別に株式会社イーパテントの野崎篤志先生をお迎えして次のキーワードを元にディスカッションしました。

キーワード :

〇パテントマップとIPランドスケープの言葉の定義とは、歴史的背景、日本と海外の違い

〇コーポレートガバナンスコード改訂で変わる知財戦略

〇特許情報から未来をどう読み解くか

 

■2022年2月8日:「特許訴訟の損害賠償金から考察する技術の事業価値とは」

 ~液晶レグザ訴訟判決から実施料率を定める本質を考察する~

   液晶テレビ「レグザ」で使用された部品がLEDの特許を侵害したとして、日亜化学工業株式会社が損害賠償を求めた訴訟で、最高裁はTVS REGZA株式会社(旧東芝映像ソリューション株式会社)の上告を受理しない決定をし、請求通り1億3200万円の支払いを命じた二審知財高裁判決(※)が確定しました。

 この裁判で注目すべきは、液晶テレビ製品売上高の0.5%を実施料率として損害賠償金を定める判決が下されたところです。LEDは、液晶テレビを構成する一部品である液晶バックライトの中で使用される部品であり、その特許を侵害しての実施料率が液晶テレビ製品全体売上高の0.5%と評価されたのです。これから特許の損害賠償金は高額化していく潮流なのか、それとも、これは特許技術の事業価値が適正に評価されたものであり、決して高額な実施料率ではなく、適正に評価されるように裁判に臨んだ日亜化学工業の訴訟戦略による勝利なのか。この裁判の判決から、特許技術の事業価値と、それを評価されるための訴訟戦略について考察し、特許訴訟における時代の潮流について議論しました。

※令和2年11月18日判決言渡 令和2年(ネ)第10025号特許権侵害差止等請求控訴事件

 

■2021年12月14日:「特許ポートフォリオについて議論する」

 

■2021年8月3日:ファシリテータ:井上 正 氏(東京UIT国際特許業務法人 弁理士)知泉会副会長

   ゲスト:佐田 洋一郎 様(国立大学法人山口大学 大学研究推進機構 知的財産センター東京所長 弁理士)

 「知的財産権ライセンスにおける実施料率と実施金額についての考察(2)」

 

■2021年6月1日:ファシリテータ:井上 正 氏(東京UIT国際特許業務法人 弁理士)知泉会副会長

 「知的財産権ライセンスにおける実施料率と実施金額についての考察」

   特許やソフトウエア、ノウハウのライセンス契約を結ぶ場合に議論となるのが“実施料率と実施金額”です。特に一時金をどのように設定すべきかは、“ライセンサーとしての対価の考え方”と“ライセンシーのビジネスプラン”を戦略的に調整することで成り立つライセンススキームの重要な設計事項です。

 今回のひとり知財サポートでは、こうした一般論だけでは実務を遂行できないテーマについて、参加者の経験やノウハウを踏まえて考察しました。

 

■2020年12月3日:講師:布施 哲也 様
(弁理士 創英国際特許法律事務所福岡オフィス 2019年度日本弁理士会意匠委員会委員長)

「令和元年度意匠法改正」

  技術力だけでは世界に太刀打ちできない今、デザインの力により産業競争力をつける必要があります。このような状況を踏まえて今回の意匠法改正では、保護対象を拡充し、新たに「画像」、「建築物」、「内装」のデザインについても、登録ができるようになり、「関連意匠制度」の拡充も行われました。

 これらの新しい保護対象である「画像」、「建築物」、「内装」のそれぞれについて、どのような画像、建築物、内装が保護対象となるか、類比判断の考え方、出願に際しての具体的に記載の仕方、強い権利の取り方などに詳細にご説明いただきました。また、「関連意匠」についても制度の詳細をブランド戦略と絡めてご説明頂きました。意匠はデザインであり、実際に目で見なければ感覚がつかめません。このような事情を考慮して非常に豊富な具体例を挙げていただきつつご説明をいただいたので大変分かりやすい講義となりました。

 今回の講義により、意匠の重要性、活用可能性を再認識できました。

 なお、今回は会場の感染対策を十分に行うことにより会場での参加者とオンラインでの参加者との併用開催を行いました。新たなセミナー開催の在り方の選択肢の一つと考えられると思われます。

 

 

■2020年10月6日:ファシリテータ : 古庄 宏臣 氏(知財務株式会社:知泉会会長)

 「アフターコロナ時代における新しい知財部門の役割を考える」 

  -ビジネスが変わるとき、知財部門はどう進化するべきか-

 

■2020年2月4日:ファシリテータ : 古庄 宏臣 氏(知財務株式会社:知泉会会長)

 「AI活用戦略を考える」-AI特許は独占すべきか開放すべきか-

 

■2019年12月10日:ファシリテータ:井上 正 氏 東京UIT国際特許業務法人 弁理士 (知泉会 副会長)

 「AI(人工知能)って何?」 -知財部門の人がAIエンジニアと話せるようになるために-

 

■2019年10月1日:「知財部門から経営陣に提言する情報について」

 

■2019年8月6日:「真にビジネスで貢献する“IPランドスケープ”について考える」

 

■2019年6月4日:ファシリテーター:片山 輝伸 氏(メリットパートナーズ法律事務所 弁護士)

                      井上 正 氏 東京UIT国際特許業務法人 弁理士 (知泉会 副会長)

 「弱者の知財契約を考える」

 

2019年4月9日:ファシリテーター: 岡里晃 氏 (元株式会社フジクラ 知的財産部長(知泉会 副会長)

   「ビジネスに貢献する知的財産を考える」
  ~ 〔シリーズ第3弾〕企業の知的財産力を強化するために、知的財産部門はどうあるべきか ~

  

2018年8月7日:ファシリテーター: 古庄 宏臣 氏    知財務株式会社 代表取締役(知泉会 会長)

  「ビジネスに貢献する知的財産を考える」 ~ 〔シリーズ第2弾〕知財部の価値を考える ~

 

2018年2月6日:ファシリテーター: 古庄 宏臣 氏    知財務株式会社 代表取締役(知泉会 会長)

   「ビジネスに貢献する知的財産を考える」 ~ 〔シリーズ第1弾〕特許を取る価値を考える ~

  

2017年12月5日:ファシリテーター: 富岡 康充 様    有限会社オフィス富岡 代表取締役社長

          ゲスト: 龍 偉 様 中国弁理士 北京尚誠知識産権代理有限公司日本オフィス代表

   「中国企業にライセンスする際の問題点事例紹介とその解決策」

  

■2017年8月1日:井上 正 氏(東京UIT国際特許業務法人 弁理士・知泉会 役員)

        古庄 宏臣 氏(知財務株式会社 代表取締役・知泉会 会長)

 「IoTとAI特許を学習する④」

 

■2017年6月6日:井上 正 氏(東京UIT国際特許業務法人 弁理士・知泉会 役員)

        古庄 宏臣 氏(知財務株式会社 代表取締役・知泉会 会長)

 「IoTとAI特許を学習する③」

 

■2017年4月4日:小島 博美 氏(キヤノン株式会社所属・知泉会副会長)

 「IoTとAI特許を学習する②」

 今回の「ひとり知財サポート」はIoT特許をテーマに議論しました。

 まずは参加者全員でIoTに対する認識の擦り合わせをし、IoT特許の本質に迫ることとした訳ですが、業界ごとの特許化に対する認識の違いは勉強になりました。しかし、コンピューター・ソフトウェアの技術は、そうした業界の違いに関係なく、多様な用途で活用できるものです。そこにセンサーが加わることで、これまでできなかったことができるようになるのがIoTなのですね。

 IoTとは、テクノロジーが業界・業種の垣根を越えて繋がる可能性を秘めたものであることを、この議論を通じて理解できました。

  今回は、講師を立てずに全員が受講生であり先生でもあるという形式で実施しましたが、気付きが多かったように思えます。次回は具体的な事例を交えてIoT特許の理解を深めたいですね。

  

2017年2月14日:小島 博美 氏(キヤノン株式会社所属・知泉会役員)

  「IoTとAI特許を学習する①」  

 

■2016年12月6日:小島 博美 氏(キヤノン株式会社所属・知泉会役員)

  「特許情報プラットフォームを活用した実践的な特許調査③ 

 

■2016年10月4日:小島 博美 氏(キヤノン株式会社所属・知泉会役員)

     特許情報プラットフォームを活用した実践的な特許調査② 

 

■2016年8月2日:小島 博美 氏(キヤノン株式会社所属・知泉会役員)

  特許情報プラットフォームを活用した実践的な特許調査①

 今回は初めての取り組みひとり知財サポートとして、小島博美さん(キヤノン株式会社所属・知泉会委員)による「特許情報プラットフォームを活用した実践的な特許調査」の勉強会を実施しました。
 これは、講師と受講生という講義スタイルではなく、参加者全員から学び合う参加者同士の距離が近い勉強会です。
 今回、特に話題になったのは特許の「分類」をどのように調査検索式で活用するかでした。さすがに、これだけの異業種の人達が集まると、みなさん色々な知見を持っておられ、他業界のやり方から学ぶことも多いことが分かりました。
 次回のひとり知財サポートでは今回学んだことを会社に帰って実践し、そこで判明した新たな課題に取り組もうということになりました。実は、学んだことを実践して壁にぶち当たり、それを乗り越えるための次回こそが重要なのかもしれませんね。