過去の勉強会活動内容 

■2017年9月5日:三原秀子様(三原特許事務所所長弁理士、元 帝人(株)知的財産部長) 

「知財活動の留意点-外国企業等との知財経験から-」

 今回は、三原特許事務所三原秀子所長弁理士(元 帝人(株)知的財産部長)にお越し頂き、「知財活動の留意点~外国企業等との知財経験から~」というテーマで、海外の企業や事務所等との知財活動の各場面での留意点を、三原様の失敗談含めた経験に基づいたお話頂きました。

 海外との共同研究・共同出願そして契約に始まり、権利化そして活用面のライセンス交渉、特許庁・裁判所との対応まで、ご自身の現場で身をもって感じられたことを詳細にお話頂きました。

 例えば、共同開発では当初から知財弁護士が加わる事。契約では将来の活用まで考えたシビアな交渉をされる事、また自社の要望を明確に記載する事。欧米の審査や異議申立てでは、面接や口頭審理出席等が有効である事、技術流出防止策ではそのメリットを理解して納得してもらうための努力が必要な事。そして警告や訴訟では欧米とアジアでは相手方の対応が相当違う事、ライセンス交渉時には身内間の会話内容に注意する事、面接・裁判等は日本で慣れ、海外も経験して置く事の重要さ等、非常に参考になる点が沢山ありました。

 

■2017年7月26日:酒井美里様(スマートワークス株式会社代表) 

「ウォーターフォール/工程管理/わかりやすさ etc 特許調査周辺の話」

 7月26日(水)には、スマートワークス株式会社の代表である酒井美里先生をお招きして、特許調査に関する講演をしていただきました。

 特許調査業務における「時間短縮」「ボトルネックの解消」「工程管理」という、通常とは違った切り口からの講演で、大変新鮮で、特許調査業務以外の職務にも十分活用できる内容でした。

 特に、システム開発の項目で述べられた「ウォーターフォール法」や「アジャイル法」は、その内容を把握し、業務に適切に活用できれば、業務の効率化につながる有効な手法であると思います。

 また、「わかりやすい検索」の項目で述べられた「見やすさを向上させるためには、人の視線移動に沿った形でレイアウトする。」という点は、日頃の業務におけるレポート作成にも通じるもので、大変参考になりました。

 

 講演から得たことを明日からの自身の業務に生かそうと考えた参加者も多かったのではないかと思います。

 

■2017年5月9日: 中島一浩様(キヤノン株式会社インクジェットコンポーネント開発センター主席)

「ひらめきから発明へ、発明から製品化へ」~キヤノンインクジェット開発者が語る”イノベーションに必要な力”~ 

 今回は、キヤノン株式会社においてインクジェットのキー技術を発明された中島一浩様にお越し頂き、「ひらめきから発明へ、発明から製品化へ」をテーマにお話頂きました。

 信じた事を実現するために、諦めず壁を乗り越えていかれた中島様のポジティブな姿勢に感銘を受けるとともに、技術者も経営者もネアカでなければいけないなと感じました。

 

 また、中島様のお話を聴いて、ふと、勝海舟が述べた「人には余裕というものが無くては、とても大事はできないよ。」という言葉を思い出しました。いま多くの企業が、この余裕というもの(ここでいう余裕とは経済的な余裕というよりも“心の余裕”に近いものではないかと思います)を失ってきているのかもしれません。中島様のお話を、“日本の古き良き時代の話”にはしたくないですね。まずはネアカで行きましょう。

 

■2017年3月7日: 小畑芳春様(特許業務法人 志賀国際特許事務所 技術部 統括部長)

 「 中国知的財産権の活用について」

 今回のセミナーは、日本で最大の特許事務所である志賀国際特許事務所で、国内外の知財業務に携わってこられた技術部 小畑 芳春 統括部長にご自身の経験談も含めてお話ししていただきました。

 まず、各国の知財動向において、中国の実用新案は発明特許より多く出願され、年間出願数は共に100万件を大きく超えて更に増加している事、中国でのトラブルの経験から製造委託先の改良実用新案や意匠出願の存在が怖い事、訴訟においては立証が難しい事、共同出願・共願に関しては、相手はライバルと考え共願をなるべく避け、契約が必要な時は契約が無効にならない様に中国の知財法、契約法等を考慮して作成する事、さらに、技術移転を始めとする契約においては、準拠法が日本の法律であっても、中国法の規制を受ける事、その上権利行使は難しい事等、中国ビジネスに関わる人には是非共聞いて頂きたい内容でした。

 

■2017年1月24日:新井信昭様(新井・橋本・保坂国際特許事務所 弁理士)

 「新刊本『レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカコーラ」どっちが賢い?特許・知財の最新常識』

 (新潮社)発刊に際して」 

 「特許を出願すれば、公開によってアイデア盗用のリスクがある」、我々は今まで知識としては知っていても、ここ強く意識をして特許を出願してきたでしょうか。

 むしろ「特許を出せばひと安心」という意識の方が強かったかもしれません。

 それでは一方で、特許を出さなかったら、どのようなリスクがあるのでしょうか。

 今回は、弁理士の新井信昭先生による新刊本『レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカコーラ」どっちか賢い?特許・知財の最新常識』(新潮社)発刊に際してご講演頂きました。

 このお話を聴いて、本当の意味でのオープン戦略、クローズ戦略を考えさせられるとともに、これからは、その特許を本当に出すべきかどうかを真剣に考える機会となり

ました。

 ところで、この本のタイトルを読んで、「伊右衛門」と「コカコーラ」のどっちが賢いかの答えを 期待しましたか?

この本には、「答は教えてもらうことではなく、自ら考えて導き出すものだという意識を持つべき」ということが描かれています。